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2022.10.07

アオウミガメの赤ちゃんを10月11日(火)から一般公開~絶滅危惧種の保全活動、一年間お預かりして故郷へ放流~

  • 小笠原諸島で今年生まれたアオウミガメの赤ちゃん

すみだ水族館は、2022年7月28日(木)に小笠原諸島で生まれたアオウミガメの赤ちゃん2頭を、サンゴ礁エリア「ウミガメ水槽」にて2022年10月11日(火)より一般公開しますのでお知らせします。‌

当館は、2012年の開業時より東京都小笠原村と提携し、絶滅危惧種アオウミガメの保全活動に参画しています。その活動の一環として、小笠原諸島で生まれた赤ちゃんを、外敵に襲われにくい大きさに成長するまで当館で約一年間大切に育て、故郷の海へ放流する活動を行っています。昨年お預かりしたアオウミガメの「かなめ」は、甲長が約9.7cmから約28cmに成長し、10月7日(金)に飼育スタッフが見守るなか、小笠原諸島の海に還っていきました。「かなめ」という名前は、小笠原諸島の父島にある「要岩(かなめいわ)」から名付けられており、今年も小笠原村立小笠原小学校5年生の皆さまにより、ゆかりのある名前を考えていただく予定です。名前が決定し次第、すみだ水族館公式ウェブサイトやTwitterにてお知らせします。‌

2頭のようすが間近で観察できる「ウミガメ水槽」の壁面には、毎日の甲長・体重などの測定データ、成長グラフ、飼育スタッフの手描きの観察メモなどをパネルで掲示します。また、館内では定期的に測定のようすを公開するほか、毎日のゴハンのようすも見ることができます。‌

今後も2頭を通じて、小笠原諸島の豊かな自然や保全活動を知っていただけるよう、年間を通じて館内や施設公式SNSなどで成長のようすを発信してまいります。‌

※アオウミガメの赤ちゃんの渡航スケジュールや体調などにより日程および内容が変更になる場合があります。

「アオウミガメの赤ちゃん」一般公開 展示概要


1.展示について
展示期間:2022年10月11日(火)~2023年8月下旬予定‌
展示場所:6階 サンゴ礁エリア「ウミガメ水槽」‌
展示内容:今年の7月28日(木)に小笠原諸島で生まれたアオウミガメの赤ちゃん2頭を迎え、小笠原諸島の海に還すまでの約一年間「ウミガメ水槽」で公開します。水槽では、赤ちゃんがゴハンを食べるようすや泳ぐようすを間近で観察することができます。甲羅の長さが約9cmの赤ちゃんたちが、一年間でどのように大きくなるのか、館内掲示の成長記録とともに観察してください。‌
※いきものの体調などにより展示内容は予告なく変更する場合があります。


アオウミガメの赤ちゃんたち

2.放流のようすを館内にて放映‌
展示日程:2022年10月15日(土)~‌
展示場所:インフォメーション横 館内モニター‌
展示内容:昨年10月2日(土)から約一年間すみだ水族館で過ごし、甲羅の長さが約9.7cmから約28cmに成長した「かなめ」を、故郷である小笠原諸島の海へ放流するようすを館内で放映します。成長を見守っていただいた多くのお客さまに、大海原に還っていく「かなめ」の姿をお届けする予定です。‌

小笠原の海へ還るようす
小笠原の海に還るようす

小笠原村との取組みについて


2011年6月に世界自然遺産に登録された小笠原諸島は、国内最大のアオウミガメの産卵地であり、現地ではさまざまな保全の取り組みが行われています。すみだ水族館は小笠原村の活動に賛同し、お客さまにアオウミガメの赤ちゃんのかわいらしい姿や成長の過程、希少性をお伝えするため、約一年間お預かりして育て、小笠原諸島の海へ放流する活動に参画しています。本年は、飼育スタッフが小笠原諸島までウミガメの赤ちゃんを迎えに行きお預かりしました。また、小笠原村立小笠原小学校5年生の皆さんには、小笠原諸島にちなんだ2頭の赤ちゃんの名前を考えていただき、決定し次第、館内や施設公式ウェブサイト、SNSでの発表を予定しています。‌
※小笠原村が所有する小笠原海洋センターでウミガメの保全活動を行っている認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャーが主催する、ウミガメジョイントブリーディングプログラム。



世界自然遺産 小笠原諸島

<アオウミガメについて>
アオウミガメは、IUCN(国際自然保護連合)及び環境省により絶滅危惧種としてレッドリストに登録されています。小さい頃は雑食性ですが、大きくなると主に海藻や海草を食べ、甲羅の大きさが最大約100cm、体重約200kgまで成長します。‌
毎年春から夏にかけて浜辺で産卵し、約二か月後に孵化(ふか)します。一度に100個以上の卵を産みますが、一年以上生きられるものはごくわずかで、成熟するまでには約40年かかると言われています。


<常設展示 「小笠原大水槽」小笠原村との連携~東京にある世界自然遺産を発信する~>
東京都唯一の世界自然遺産である小笠原諸島の海を再現した大水槽「小笠原大水槽」では、小笠原諸島からやってきた約45種450点のいきものたちをご覧いただけます。国内の水族館で唯一、小笠原諸島で生まれたシロワニをご覧いただけるほか、小笠原諸島独特の濃く、深く、どこまでも青く透き通った海の色「ボニンブルー」を再現する照明演出を行っています。‌
※日本動物園水族館協会登録より

小笠原大水槽
小笠原大水槽

未来の地球をつくっていく活動「AQTION!(アクション)」


すみだ水族館から発信する、未来の地球をつくっていく活動です。水族館のアクションであり、みんなのアクションにつなげたいとの想いを込めて、「AQUARIUMからはじまるACTION」という意味で、「AQTION!」と称したプロジェクトを立ち上げました。‌
多彩ないきものの生活に触れ、間近に感じることができる水族館が、地球環境やいのちの大切さを思うきっかけとなり、未来を創造する子どもたちのチカラを育むことを目指しています。‌
小笠原村との取り組みも、この「AQTION!」の活動の一環になればと考えています。‌

AQTION!ロゴ

■「AQTION!」公式ウェブサイト‌
https://www.sumida-aquarium.com/aqtion/

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